- Saidera Mastering -
SD-1000 part1
SD-1000 part2
SD-2000
SACD Multi-ch
Super Audio CD
Super Audio CD multi-channel (surround) requires Multi-channel SACD Player
and compatible Surround Sound System, SACD stereo requires SACD Player.
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OMCA-1085 COMME des GARCONS SEIGEN ONO 2 (20周年記念/完全版 2008年3月26日予定)
OMCA-1083 COMME des GARCONS SEIGEN ONO 1 (20周年記念/完全版 好評発売中)
ダウンロード→ 『COMME des GARCONS SEIGEN ONO 1』『同2』プレスリリース
OMCA-1074 Maria and Maria / Seigen Ono
OMCA-1075 Seigen Ono Ensemble at the Blue Note Tokyo
ダウンロード→ プレスリリース(Press Release)
OMCA-1060 LYNX / flute →購入はここをクリック →LYNX ホームページ
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SD-1001H COMME des GARCONS SEIGEN ONO \2,500-(こちらは1+2より抜粋版です) (残り僅か)
SD-1028H Live at Corcovado / FONTE \2,500-
SD-1027H Esquina de SP / Wilma de Oliveira \2,500-
SD-1003~4H Forest and Beach / Seigen Ono \4,725- 2SACD set
(in two-channel stereo): Bar del Mattatoio / Seigen Ono Ensemble Montreux 93/94
SD-1026H Yoshitsune's Ryuteki / Kagemitsu Hasegawa \3,150-
SD-1025H Seigen Ono Septet 2003 Live \3,150-
SD-1022~24H SWEET RADIANCE / FEBIAN REZA PANE \6,300- 3SACD set
SD-1021H Les Parapluies De Cherbourg / Saxophobia \3,150-
SD-1020H Nijinsky's reflection in the mirror / Hiroki Miyano \3,150-
SD-1019H I probably will not remember you / Seigen Ono \3,150-
SD-1018H So peaceful, simple and strong / Seigen Ono \3,150-
SD-1025H Seigen Ono Septet 2003 Live \3,000-
SACD / multi-stereo / DSD recoring / hybrid

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All compositions written and produced by Seigen Ono
Recorded live at the Blue Note Tokyo on January 26, 2003 1. Malu 2. Bar del Mattatoio 3. Some Greate Adventure 4. Fish Ladder 5. The Green Chinese Table 6. Enishie 7. Maria Ten 8. She is she 9. Julia two 10. Covenant of the Rainbow Performed by Seigen Ono (Electric Guitar) Hidenori Midorikawa (Alto Saxophone) Hiroki Miyano (Acoustic Guitar) Febian Reza Pane (Piano) Satoshi Ishikawa (Drums) Shinichi Sato (Contra Bass) Tetsuya Ochiai (Electric Violin) |
SD-1022~24H SWEET RADIANCE / FEBIAN REZA PANE \6,000-
SACD / multi-stereo / DSD recoring / hybrid
Disc 1 +2 +3| Disc 1 1. Bromelia (1993) 6'31 2. Logos (1989) 4'53 3. Sea of Photon フォトンの海 (1996) 7'18 4. Sonho do Mar 海の夢 (1989) 5'54 5. Rear Window 裏窓 (1987) 4'42 6. Grazie, Madre グラツィエ、 マードレ (1993) 8'02 7. Pioneiro ピオネイロ (1987) 6'48 8. Memories of Taketomi-Jima 竹富島のおもひで (1989) 9'50 9. Inori no Tani 祈りの谷 (1989) 7'52 |
Disc 2 1. Gentle Light Waltz 明るく渋い 光のワルツ (1988) 4'02 2. Lewisia (1989) 5'26 3. You & I, Waiting for Coming Spring ひそやかに語る春を待つ 午後に (2001) 4'05 4. Total Purgation 浄められた夜 (1992) 7'24 5. Lagrima de Africa アフリカの 涙 (1995) 6'59 6. Afternoon Walk (2000) 4'13 7. Open the New Gate of the Sky (1998) 14'05 8. Beyond the Sorrowful Sky 悲しみの空の向こうに (2001) 4'58 9. Piffling (1992) 4'20 |
Disc 3 1. Sweet Radiance 甘美な光輝 (1990) 9'00 2. Shanghai Yume-Yo 上海夢夜 (1984) 6'10 3. Shanghai Bossa 上海波沙 (1988) 5'26 4. Goodbye to the Africa in My Mind (1989) 3'12 5. Ruins (1992) 6'46 6. Ozone Song (2001) 3'15 7. Sakana ni Kaeru Hi 魚に還る日 (1996) 4'39 8. Mahabalipuram マハーバリプラ ム (1992) 7'45 9. Dream Fragrance in the Evening 夕べの香りは大地に夢と溶けて (2001) 4'50 10. Nabeshima 鍋島 (1985) 7'58 11. Hymn for My Life (1987) 4'33 |
| レコーディング手記 by FEBIAN REZA PANE 今回のアルバムがこのように3枚組の大作となった経緯を少しお話しましょう。 アルバムデビュー翌年の87年にソロ・ピアノによるクリスマス・ソング集「What are you doing christmas eve?」をリリースした後、90年代に入ってからずっとなかったピアノ・ソロ・コンサートの機会が98年の全曲書き下ろしによるソロ・ピア ノ・アルバム「海の幻想曲」制作の頃から徐々に増え始めました。そんな折、昨年オノ・セイゲンさんよりピアノ・ソロ録音のお誘いを受けレパートリーの検討を進めるうちに、古くはアルバムデビュー以前からの10数年間に書いたたくさんの未発表曲に意識が向き始めました。それらの楽曲の大半はバンド演奏を前提に書かれたものだったのですが、そのうち数曲はソロでの演奏に相応しいように感じ、これまでレコーディングしたことのある曲や最近の書き下ろし曲とともに、多めにリストアップしてスタジオ入りしました。 さて、セイゲンさんの録音美学については実際に聞いて感じていただくとして、とにかく四隅に置かれたポリゴン・スピーカーからのサンプリング・リバーブにより、ヘッドフォンをすることなくヨーロッパの教会で演奏しているような心地よい残響感を得た私は、2日間で用意し30曲をすべて演奏してしまいました。そのうち試し弾き以上の演奏レベルに達していなかった1曲を除いて全てをアルバム化する案はレコーディング終了後ほどなく自然にわき上がり、3枚別々にリリースする案とともに検討後、2日間のレコーディング・ドキュメンタリーとして一まとめとして聞いていただく道を選びました。クリスマス・ソング集録音から14年を経て、今度は全て自作曲にて自由な遊び心のある演奏がある程度実現でき、長年の修業の末ようやく螺旋階段を一巡り登ったような感慨を味わっています。これをきっかけに皆さんに作曲家としての、またパフォーマーとしてのフェビアン・レザ・パネをアピールしたいと思います。3枚組はこうしてできてしまいました。どうぞ気長にじっくり聞いて下さいませ! |
SD-1021H Saxophobia / Les Parapluies De Cherbourg \3,000-
SACD / multi-stereo / DSD recording / hybrid
Performed by Saxophobia
Produced by Seigen Ono
Direct live recorded onto SONOMA(DSD)
「サキソフォビア/シェルブールの雨傘」を聴いてからでも、聴く前でもサキソフォビアのライブ演奏もぜひとも体験してください!
1. Blindman In Brightness ( H.Inoue )
2. Les Parapluies De Cherbourg ( Michel Legrand )( arr/N.Takeuchi )
3. I Wish ( S.Wonder )( arr/M.Oka )
4. Better git it in your soul ( Charles Mingus ) ( arr/M.Oka )
5. Solamimi ( M.Oka )
6. Alfie ( Burt Bacharach) ( arr/H.Inoue )
7. Fancymen in Darkness ( H.Inoue )
8. Sametemo Itai ( M.Oka )
9. Gotenyama ( H.Inoue )
10. Un-Gu-Waji ( H.Inoue )
11. Hana ( H.Inoue ) Total time : 52:59
ジャズ・サキソフォン・プレイヤーによる最高度の室内楽の成果。
アドリブと室内楽の結合が大成功している。
グルーヴィング室内楽の誕生。
あらゆる音楽メディア、演奏の現場に紹介したい新表現、新分野だ。
小気味よく、同時に深く、豪華で、心地よい。 山下洋輔
笑ってよいのやら、泣いてよいのやら、踊りだしそうな、何か考えてしまいそうな。
奥が深い貴重な音楽だと思いました。今のとこ11曲目のHanaが特に好きです。
これからも聴きます。 塚本功(ネタンダーズ)
「シェルブールの雨傘」 が白い迷宮の1000年の都とよく重なって中世の「どこかへ」連れていかれそうです。今、南イタリアの「ロコロトンド」誰によって創られたかも、どんな歴史を持っているかもわからない、しかし、ぼこぼこと生き続ける、3、4時間もあれば歩けてしまう小さな円の街の中で、サキソフォビアの皆の音を聴いています。誰が作ったのかも、誰が奏でているのかもわからない
でも、どこでも、いつでも、時が流れていっても誰かが口ずさむ音がきこえてきます。
素敵な音をありがとう、ナオちゃん、オカクン、ジュジュさん、緑川君 酒井 俊
「やわらかな夜」の出会いから、もう幾度となくお世話になったサキソフォビアの皆さんのニューアルバム!遂に発売ですね!!
サックスという楽器とひとつになった四人の方々が、重なりあってまたひとつになったこのアルバムには、豊饒な音の波の上にぷかぷかと浮かぶような、そんな美しい世界があります。
ゆっくりじっくりサキソフォビアの世界に浸ったあとは、是非ともライブへ!
そうすればさらなる豊かな体験ができるでしょう。う~んサキソフォビア万歳!
ナガシマトモコ(orange pekoe)
四つのサックスが織り成す絶妙なハーモニー。いや、サキソフォビアはそんな言葉だけでは語りつくせないワン・アンド・オンリーな「うた」があります。この四人でしかあり得ないそれぞれの音色がかさなった瞬間、そこにはあまりに美しい音楽ができあがることに僕はいつも感動するのです。そして、時にはリズミックに、時には繊細に波のように押し寄せるアレンジはまさに真骨頂で、それぞれのオリジナル作品もまた素晴らしい。
そう、僕はサキソフォビアの大ファンなのです。ジャンルを超えて音楽に対する愛を感じるから。
CDを通して、サックスを通して四人の「うた」を感じるから。ああ、いい音楽。またライブ行きます。そして、また飲みましょう(泥酔で 笑)!
音楽を愛するすべての人に味わってほしい、サキソフォビアのこの「うた」を。
藤本一馬 (orange pekoe)
フライヤー表
&裏 (要Adobe Acrobat)
SACD / multi-stereo / DSD mixing / hybrid
1. Nijinsky's Reflection in the Mirror2. Bewitched You
3. Clair de Lune
4. The Day of Cat
5. Fairy
6. The Lake of Roerich レーリッヒの泉
7. Amante
8. L'agrims de la Araucana
9. Bar del Mattatoio
10. Afterimage of Spring 春の残像
11. Sweet Radiance
Guitar : Hiroki Miyano
Produced by Seigen Ono
Composed, orchestrated and performed by Hiroki Miyano
Except "Clair de lune" composed by Claude Debussy, "Bar del Mattatoio" composed by Seigen ono
"Sweet Radiance" composed Febian Reza Pane
Recorded by Hiroki Miyano at studio Sabado, assisted by Noriko Ito
Mixed and mastered by Seigen Ono at Saidera Mastering, using Sonoma Audio Workstation.
| ギターだけで世界を作り始めた「LAISSE REVER」からのセカンドとして今回のテーマはフランス近代に恋していた頃の作品を一つに描いてみました。ドビュシーやラベルそしてストラビンスキーにロシアバレエ団のディアギレフ、そしてニジンスキー。1900年に入って薫り高い文化を彼らは築きました。この時代には素晴らしいアーティストが輩出し競いあって偉大な作品が生まれたのです。 ニジンスキーは、フランス近代20世紀初頭の文化においての世紀の天才バレリーナ。28才で発狂し、死ぬまでもどらなかった悲劇のダンサーです。彼の手記は私のバイブルにもなりました。芸術の真理がこの手記には宝のように眠っているのです。空間を制覇した舞踊家として彼は物凄いジャンプ力で空間に止まっていたかのような錯覚を聴衆に与えたと伝えられています。それはエクスタシーを放ったスローモーションの映像を見てるかのようなことではないかと私は想っています。 長年の構想が実った「LAISSE REVER」からのセカンドアルバムとして私の好きな過去の作品を一つにまとめてみたかったのです。この2枚の作品を通して普通のレコーディングでは得る事のできないノウハウを得ることができました。 宮野弘紀 |
SD-1019H I probably will not remember you / Seigen Ono \3,000-
featuring Nao Takeuchi on Bass Clarinet
SACD / multi-stereo / DSD recording / hybrid
1. The spirit of kindness and friendship2. The vision of the invisible
3. To your heart
4. I probably will not remember you
5. Images of religion
6. Beyond the limited space
7. A short dream sequence
8. My guitar 5
Composed and produced by Seigen Ono
Recorded LIVE direct to DSD by Akira Fukada at NHK CR-505, December 12, 2000
Performed by Bass clarinet: Nao Takeuchi / Sampler keyboards: Seigen Ono
Trumpet and keyboards: Issei Igarashi
SD-1018H So peaceful, simple and strong / Seigen Ono \3,000-
SACD / multi-stereo / DSD mixing / hybrid

1. Fantastic prescription one
2. Some great adventures
3. Tomorrow 11PM
4. So peaceful, simple and strong
5. My guitar 4
6. The sign to collapse
7. The silence in a crowd
8. The best kind of blue
9. A few things I learned about you
10. We go to Brasil
11. My guitar 3
12. Shadows of Charango part 3-5
13. Fantastic prescription two
14. The World's Tallest Building (CD track only)
Composed and produced by Seigen Ono
Recorded and mixed by Akira Fukada
Performed by Seigen Ono: Guitar and charango / Febian Reza Pane: Piano / Shinichi Sato: Bass
Hidenori Midorikawa: Alto sax / Nao Takeuchi: Tenor sax / Tomo Yamaguchi: Percussion
Issei Igarashi: Trumpet / Shinji Okuse: Nohkan flute
| 「So peaceful, simple and strong」によせて 8月22日午後、スピーカから出ている音が一瞬止まったかのような感覚を私は覚えた。自分がスタジオの中に入って行き、さらにそこから飛び出して別な空間にワープしたような感覚だった。その日、窓の外はまだ日差しが強く、肌を焼くような太陽が照りつけていた。だがシェルターのようなスタジオの中には異なる空気が流れていた。ここは異次元の世界。そこにある音は一瞬で私を虜にする力を持っていた。その音は限りなく透明でやさしい光の中に厳しい真実を描いている。誰をも引きつけてやまない、みなを振り向かせてしまうような大きな宇宙がそこに現れている。・・・その日の午後、私はその宇宙の中にいた。その時、私は穏やかな浜辺にいる自分を感じていた。私を包み込むようなさざ波、少し肌に刺激的だがからっとした日差し、少し離れたところでは子供達の笑い声。私はそれらの空気を体全体で感じていた。 ミュージシャンのインタープレイをそっくりそのまま捕らえるにはどうすればいいだろう。思考錯誤の中で得た結論は実にシンプルだった。基本に戻れば良かったのだ。みんながコンタクトをとれる場所にいて、あるいはいたい場所にいてそれをそのまま捕らえればいい。そう室内楽を録音するときのようにワンポイントで全周囲の音を捕まえてしまえばいいのだ。 音をクリアに捕らえようとすると楽器にたいしてONのマイクが必要になるが、それにこだわると他の楽器のかぶりが気になってくる。それを解決するためには個々の楽器をかぶりのないブースなどに分離して録音しなければならない。 このシステムが悪いわけではない。楽器をステレオイメージの中にクリアーに定位させるには有効な手法であるともいえるだろう。 ではサラウンドイメージの中ではどうだろうか? 私はこのような録音手法でそれぞれの楽器を5本のスピーカに定位させた場合には何かがおかしいと感じる。心地よくないのだ。私の考えでは音楽のサラウンドイメージはそれぞれの楽器全てがシームレスにつながっていて初めて空間感を認識出来ると思っている。部屋の中で例えばピアノを弾いたとき感じるのはピアノそのものの音、部屋の反響、周りのノイズであるだろう。そしてそれらの音は全部が混じって空間としての音を作り出している。それぞれを別個に録音してミックスしても同じ空間は作れないのである。 全ての楽器の音が混ざった状態で全体を捕らえる方法を用いると今言ったような違和感は感じない。演奏しているものをそのままそっくり録ったのだからその空間は偽物ではないからである。 セイゲンの音楽は素敵だ。はれやかでいても明るすぎないメロディーは印象的である。時に黄昏時の西の空のような深い余韻を心に残してくれる。 本アルバムで描かれた世界は、石灰岩質の山あいを音もなく滑るように流れていく透明なクリークを感じさせる。自分を映し出す鏡のような水面。しかしある時は激しく内面をさらけ出すような側面もこの音楽から感じることが出来るだろう。これらの音楽は全てワンテイクで録音されている。そういう意味では全員の一時の精神のふれ合いをそのまま切り取ってきたと言えるかもしれない。セイゲンのメロディー、そしてそれを元に音を紡いでいくミュージシャン、そこで出た音を感じながらミックスをしている私。その時私たちが見ていたのは同じ世界だったはずだ。 「五十嵐一生」のトランペットは本アルバムの世界の主人公である。私は録音をしながらその音楽にうたれていた。こんなに奥の深いトランペットを演奏する人を私は他に知らない。深い森の中の一筋の光のようなミュートトランペットに私の心が震える。 「フェビアン・レザ・パネ」、ずっと昔から彼のピアノが大好きだ。いろんなセッションで彼のピアノにふれるたびその響きが好きになる。フレージングやアフタータッチの美しさは天性のものだろう。本アルバムの音の美しさは彼のピアノが作り出しているといっても過言ではない。 「佐藤慎一」の演奏するコントラバス、エレクトリック・ベースは新鮮な驚きだった。実に反応の早い演奏で音楽を支える。時々かいま見せるフレーズは私の耳を奪う。新しい才能の発見だ。ここでは主にセンターからクリアな演奏を聴くことが出来る。そして部屋なりとともに後方からの大きなベースを感じることが出来るだろう。 「山口とも」のパーカッションは、余韻を引きずることはない。ナイフの切れ味で音楽をエキサイトさせていく。ゴミ箱のキック、タンバリンのスネア,鉄管の切れはし、スプリングetc. それらのマテリアルが山口ともの中で蘇る。いろんな素材に取り囲まれた彼の姿はとにかくかっこいい。余韻の短い素材に呼応するかのような、スピード感あふれる演奏。希有なパーカッショニストである。 アルト・サックスの「緑川英徳」、テナー・サックスの「竹内直」はお互いに違った個性をみせる。緑川英徳はエモーショナルだ。その表現は実にストレートであり、自由である。音の煌めきがまぶしい。豊かな感情が音楽をより深いものにしている。対して竹内直はいぶし銀のテナーである。大きな器で音楽を受け止め、自分自身の対話から音が生まれ出てくるようだ。マウスピースから発する独特の奏法からでる音とノイズが聴く者を引きつける。心の内面を揺さぶるのだ。 太古から音楽はそれが生まれる環境とともにあった。作曲という行為が生まれてからもそれは継続している。作曲家は常に音が演奏されるまたは流れる状況を想定して音楽を構成していると私は思っている。バッハの時代は教会であっただろうし、それ以降はコンサートホールであったかもしれない。ジャズは街中であったかもしれない。天才セイゲンは何を考えて本アルバムを作曲したのだろうか。私はここに聴かれるこの状態を最初から想定して曲を書いたに違いないと思っている。本アルバムはもともとドラマ「ネット・バイオレンス」のために作曲されたが、この音楽は音楽として独立した作品である。セイゲンの曲をもとにミュージシャンは自由に演奏する、私はそこで感じた通りマイクを立てバランスをとる。ここに成立した世界は私たちの共同の作業の結果ではあるが、きっとセイゲンの世界そのものでもあるのだ。 サラウンドの世界は2チャンネルステレオの世界とは大きく異なる。 どちらが優れているとかそういう問題ではなく表現する事柄が違うのだ。 2チャンネルステレオはイメージの世界である。ステレオイメージの中で私たちは音楽を膨らませ感じることが出来る能力を持っている。想像力という力が音楽を鑑賞する喜びを作ってくれるのだと思う。 サラウンド再生は音楽を作っている場をそのまま体験することができる。 それはリアリティーという側面だけではなく、想像力も刺激する。リアリティーという面のみにこだわると5チャンネルでは不十分であり、その理想を求めると家庭での再生はとても難しくなってしまう。私達には頭部伝達関数という頭の大きさと耳の位置に関わる音の感じ方が存在し、360度の音を均等には認識出来ないという問題があるからである。しかし5チャンネルの間に生み出される空間から感じ取れる音のイメージは驚くほど新鮮である。音は各スピーカでの点定位の他にスピーカ間で構成されるL-R、L-C、C-R、L-SL、R-SR、L-SR、R-SL、C-SL、C-SRのファンタムイメージを作り出すことが出来る。耳の特性からサイド方向にははっきりとした音の定位はできないが、各スピーカ間がシームレスに繋がっているイメージは構築できる。実はこの感じが5チャンネルならではなのである。「今この部屋にいる感じ」それがリアリティーというよりも私たちのイメージをよりかき立てるのだ。一度このサウンドとこのサウンドが作り出す世界を体験すると、後戻りできないほどの感動を覚える。これがサラウンドのすばらしさだ。 スタジオの中にメインとなるマイクを約3mの高さに設置する。 フロントにピアノ、そのやや左にベース、ピアノのやや右にトランペットがいる。ライブのステージに楽器が並んでいる、そんな感じだ。 メインマイクの後ろ側、6m位のところにエレキギターのアンプがある。レコーディングはこの配置が最初、この曲から始まった。他の曲ではベースがメインマイク後方で演奏しているものもあるし、トランペットが後ろにいる場合もある。パーカッションのある曲はメインマイクのフロント側に配置した。 アルトサックス・テナーサックスはメインマイクを逆転させ、これもフロント側に持ってきた。楽器の配置には必ずメインマイクを意識しどの方向から音が来るのかを考慮した。どの曲もオンマイクを使用しているが、ベーシックな音はこのメインマイクの音である。例えばエレキギターやベースは部屋鳴りとともに後方に拡がっているのをある曲で感じることが出来るだろう。 気がつけば、もう黄昏時はずいぶん前に過ぎ去っていて、浜辺には人の気配はない。相変わらずさざ波の音は私を包み込んではいるが、少し空気の肌触りが違う。そして昼間にくらべて少し湿気を帯びた空気は周りの静けさをより際だたせているように感じる。ふと後ろを振り返ると周りは大きな靄につつまれている。そしてそのずっと奥にかすかな明かりをみつけて私は大きな安堵を覚えた。 何かの物音で目を開けると、スタジオを見渡す窓からみんなが見えた。 その時、曲の最後のフレーズが終わり長くのびた余韻がコントロールルームの空間をみたしていた。” Music Balancer Akira Fukada Equipment: Mic Sanken Cu-44x Cu-41 B&K 4006 4011 Neuman M-149 M-147 Console Amek 9098i 5/5 |
